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「いのち」について

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延山大学公開講座「命について」のお話のお手伝いに、静岡まで出かける。今回のテーマは「認知症」について

ふと、昨日の夕飯何を食べたか思い出せないことが良くあるが、これはただのモノ忘れ。

食べたか食べていないかが思い出せない。確かに食べたのに本人は食べていないと思ってしまう。これが、認知症の症状だそうだ。

では、もし身の回りに、先ほど食事を済ませたばかりの方が「食事まだなんだけど」と言ったら何て返してあげたら良いのだろうか。

「さっき食べたでしょ」と、おそらくほとんどがこう返してしまうと思う。しかし、当人にしてみれば、食事はしていないのだから、傷つけるばかりか、喧嘩になってしまう。こうなると「この人は私を馬鹿にしている」さらには「この人は私を殺そうとしている」とエスカレートしていくことも少なくないそうだ。

もしも、自分が逆の立場だったらどうだろう。本当に食事をしていなくて、さてこれから食べようと思っているときに、「さっき食べたでしょ」と言われたら、嫌な思いが残る。「まだ食べてないよ」と返すが、何であんなこと言うんだろうと、相手を疑う。認知症の方とのやりとりというのは、常にこれの繰り返し。どれだけ大変かが伺える。

では実際に認知症の方が、食事を本当に済ませたばかりなのに「食事まだなんだけど」と言われた場合、どうすればいいのだろうか。

先生があげてくれた答えの一つに、こんな方法がある。

「それじゃ、お茶を先に出すから少し待っていてください」と言ってお茶とお菓子を出す。そして、それを召し上がっている間に、本人の興味のある、好きな話を話題にしていく。そうしていくうちに、今度は「食べていない」という要求を忘れてしまうのだという。

勘違いしないで欲しい。ここでは決してだましているんじゃない。言うとおりに食べ続けさせたら、お腹を壊してしまうばかりでなく、他の病気まで引き起こしてしまう。そうさせないために、方便を使って必要以上に食べさせないでいるのだ。

認知症。どれだけモノがあふれ、豊かな時代になっても、自然のしくみ・人間のつくりにはかなわないということを、教えていただいた。

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このページは、川手正順が2009年11月27日 23:33に書いたブログ記事です。

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